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ベンチャー法務の部屋

投資契約(株式引受契約)や株式譲渡契約における表明保証条項について(その1)

今回は、投資契約(株式引受契約)や株式譲渡契約における表明保証条項について、考えてみます。

過去に、「株式譲渡契約に関する注意点(1)」というタイトルで、当事務所の三村雅一弁護士が、株式譲渡契約について、記載しています。

今回、私は、投資契約(株式引受契約)や株式譲渡契約に必ずといってよいほど、規定される表明保証条項を掘り下げてみたいと思います。

 

1 表明保証条項とは

表明保証条項は、
契約時ないしクロージング時といった一定の時点における契約の前提となる事実(例えば、財務諸表のデータ、法令違反や行政指導の事実の有無、反社会的勢力等との接触の不存在等)、発行会社や経営支配株主(発行会社の代表者であることがほとんどです。)に関する重要な情報で、引受や譲受の判断や、株式の発行価額や譲渡代金等の設定に際して、発行会社等や譲渡人等側が事実の存否・内容を保証するというものです。

また、「すべて真実かつ正確であり、虚偽の事実を含んでおらず、記載すべき重要な事項又は誤解を生じさせないために必要な事実の記載を、欠いていないこと」を、表明して保証するといった文言が頭書に記載されていることが多いです。

 

2 表明保証違反が判明した場合

表明保証違反とは、表明保証が為された時点の後に、表明保証された事実の認識が実際と違っていたことが判明した場合を、意味します。

一般的には、契約書に、表明保証違反の制裁が規定されています。多くは、損害賠償と解除です。また、対価の支払い前に発覚すると、前提条件の不充足として、代金を支払わない(=契約は有効にならない)という形を、とる場合も多いです。

法律上の議論としては、民法に基づく錯誤による無効、詐欺による取消しといった意思表示の欠缺の問題として捉える場合や、瑕疵担保責任や債務不履行等に関する考え方を適用する場合があろうかと思います。

株式引受契約の場合は、会社法第211条第2項によって、錯誤無効や詐欺取消しの主張は、制限されているため、注意が必要です。

 

【会社法第211条第2項】
募集株式の引受人は、第209条の規定により株主となった日から一年を経過した後又はその株式について権利を行使した後は、錯誤を理由として募集株式の引受けの無効を主張し、又は詐欺若しくは強迫を理由として募集株式の引受けの取消しをすることができない。

 

ベンチャー投資実務における投資契約書では、表明保証違反の制裁として、株式引受人(=投資家)の株式買取請求権を、定めていることが多いです。この株式買取請求権が発動すると、発行会社や経営支配株主が、株式引受人(=投資家)が保有している株式を買い取る義務が生じます。株式買取請求権の設計では、発動の条件と株価の定め方がポイントになります。

なお、表明保証違反が瑕疵担保責任や債務不履行に該当するかという問題と、さらに、該当したとしても、表明保証違反の場合の損害とは何かという問題は、法律上、難しい問題が潜んでいますので、今回は割愛します。

 

3 表明保証違反と株式引受人・譲受人(=投資家)側の悪意又は重過失

株式引受人・譲受人の悪意又は重過失がある場合に、補償等を求めることができるかという問題です。

株式引受人・譲受人が、表明保証違反を知りながら、取引を完結して、クロージング後に、発行会社や譲渡人に、表明保証違反に基づく請求をすることは、サンドバッギングと呼ばれています。契約書で、サンドバッギングを認める条項を規定する例は、日本でも、見かけることはありますが、割合的に多くないと思います。また、日本の裁判例では、特に契約書に記載がない場合は、サンドバッギングを否定される方向(=株式引受人・譲受人が、表明保証違反を知っていれば、制裁措置を発動できない)で判断されるケースがほとんどのようです。

したがって、発行会社等についてデュー・ディリジェンスをすればするほど、色々事情を知ることになるわけですから、契約書上も工夫が必要になります。

特に、特定の事項について、リスクがありそうだが、そのリスクの程度や処理にかかるコストがはっきりとはわからない、又は契約当事者間で、意見が違うといった場合は、表明保証に記載し、且つ、その事項だけ抜き出して、特別補償という形で、引受人・譲受人の主観を問題としない補償条項を用意するか、サンドバッギング条項を設けるか、ということになります。

2017年11月17日 10:36|カテゴリー:ベンチャー・ファイナンスコメントはまだありません

株式譲渡契約に関する注意点(1)

前回のブログでは、株式譲渡契約における価格調整条項の内容に関する裁判例を紹介し、株式譲渡価格決定の基礎となる対象会社の財産状況が試算された日(基準日)から実際の株式譲渡の日までの間に時間的間隔がある場合に注意すべき点について説明をしました。

もっとも、株式譲渡契約においては、その他にも注意すべき点が多々存在するため、その注意点について説明をしたいと思います。

 

1 譲渡の合意

株式譲渡契約とは、株式の売買契約を意味します。そこで、まずは、目的物となる株式を特定し、その所有権の移転を約するとともに、その対価である代金を定める必要があります。

 

(1)株式の特定

譲渡の対象となる株式を明確に特定する必要があります。

一般的に、発行会社、株式の種類及び数で特定します。

なお、対象会社が株券発行会社の場合には、株券番号によっても特定を行う方法が考えられます。

 

(2)譲渡価格

譲渡価格の算定方法には様々な方法があるものの、株式譲渡契約書には、当事者間で合意した価格を記載します。

もっとも、株式譲渡契約の締結から実際に株式譲渡が行われる日までの間に時間的間隔がある場合には、両時点において対象会社の価値が変動する場合があります。

そのため、事後的に価格調整を行うための価格調整条項を設けることが考えられます。但し、前回のブログで紹介した裁判例のように、価格調整条項を設けていたとしても、どの範囲の変動が価格調整の対象になるのか、ということが争われることがあるため、この点についても事前により明確に定めておくことが望ましいと考えます。

 

上記売買契約の一般的な内容に加え、株式譲渡によってある企業の株式を取得するということは、その企業そのものを取得するという側面があるため、通常の売買契約とは異なる視点で注意をしなければならない点がありますので、以下、説明します。

 

2 株式の譲渡と譲渡代金の支払い

 

(1)譲渡日に加え、時間や場所等について定めることが考えられます。

 

(2)同時履行の確保

対象会社の株式の移転と、対価である代金の支払いとは、同時履行の関係にあるのが原則であり(民法533条)、この原則に従って、契約と同時に株式は移転し、対価の支払義務が生じることとなります。

そのため、株式の移転に必要な書類交付の履行時期と、代金の支払時期や条件を明確にすることが考えられます。

 

(3)株式譲渡に要する手続

株式譲渡に必要な会社法上の手続は、①対象会社が株券発行会社か否か、②当該株式が譲渡制限株式であるか否かによって異なります。

 

①まず、対象会社が株券発行会社である場合、株券の交付が株式譲渡の効力発生要件であるため(会社法128条1項)、株券の交付が必要となります。したがって、株券が発行されていない場合には、株券を発行してもらい交付を受けることとなります。もっとも、株券を所持することで喪失する危険性があるため、譲受人から会社に対して株券不所持の申し出(会社法217条1項)を行うことが考えられます。

次に、株主名簿の書換えが会社に対する対抗要件として必要となります(会社法130条1項、2項)。

一方、対象会社が株券不発行会社である場合、株券の交付は必要とされませんが、会社その他の第三者に対する対抗要件として株式名簿の書換えが必要となります(会社法第130条1項)。

 

②当該株式が譲渡制限株式である場合、対象株式を譲渡するためには、株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によらなければなりません(会社法139条1項)。もっとも、定款に別の定めがある場合(会社法139条1項但書)もあるため、対象会社の譲渡承認機関については定款または登記簿謄本確認が必要です。

 

上記①②の内容によって、株式の所有権の移転に必要とされる資料や手続が異なることから、契約の際には注意が必要となります。

 

 

次回も引き続き、株式譲渡契約に関する注意点について説明をします。

 

(文責:三村雅一)

2017年10月29日 14:47|カテゴリー:未分類コメントはまだありません

セミナー「ベンチャー企業における弁護士活用の実際と課題」のレポート

去る9月14日、大阪弁護士会が主催し、大阪イノベーションハブ(大阪市)が共催するイベントに登壇しました。

 

テーマは、「ベンチャー企業における弁護士活用の実際と課題」です。

 

私(森理俊)は、弁護士会側で企画・運営をして、当日は、司会を務めさせて頂きました。

 

登壇者は、
アレン・マイナーさん
(サンブリッジ グループCEO 株式会社サンブリッジ グローバルベンチャーズ代表取締役社長兼会長)
吉川正晃さん
(大阪市経済戦略局 専務理事)
牧野成将さん
株式会社Darma Tech Labs 代表取締役、共同創立者)
のお三方でした。

 

当日の詳しいレポートは、Global Venture Habitat のイベントレポートが大変詳しいので、ぜひ、ご参照下さい。

 

このセミナーには、多くの若手を中心とした弁護士が参加して下さり、登壇者間でも、かなり活発に議論が交わされ、非常に楽しく、有意義な会でした。

 

今回の司会をさせていただく中で、感じた課題の一つは、関西にいる起業家にとって、投資契約書や株主間契約書がまだまだ見慣れないものであり、VCから出てきた投資契約書や種類株式の要項の理解や弁護士のレビューに、相当コストと時間を費やしている可能性があるという現実です。シードやアーリーの段階では、できればVCも投資家も、かなり定型的な範囲で、双方にとって、効率の良い交渉の進め方があるはずで、例えば、タームシートや投資契約書の雛型化・標準化や、複数のVCが投資する場合におけるリードVCがVC側全体の交渉担当者となる投資カルチャーの醸成等、課題と解決に到る仮説が、様々に議論されました。

 

特に、投資契約書・株主間契約書における、表明保証条項や強制売却権(Drag
Along Right)、みなし清算条項等は、案件毎にアレンジは必要かもしれませんが、VC毎に異なることにあまり合理性はありません。

当事務所でも、上記の課題解決の他、弁護士費用の明瞭化等に取り組んで参りたいと思います。

また、このブログでも、投資契約書の個別の条項について、解説、研究結果や情報の共有などを進めて参りたいと思います。

2017年10月19日 16:43|カテゴリー:ベンチャー・ファイナンスコメントはまだありません

株式譲渡契約に関する判例の紹介

ベンチャー法務の部屋、第2回ブログでは「株式譲渡契約」に関連する判例として、東京地裁平成28年6月3日判決を紹介します。

 

1 事案の概要

X株式会社が、YからYの所有する株式会社Aの発行済全株式を譲り受ける旨の契約を締結しました。同契約においては、①Aの純資産が基準日現在の純資産と比較して増加または減少した場合には、譲渡価格から増減分を調整し、精算を行うこと、②Yは、Aに簿外債務及び偶発性債務が存在しないことを表明保証し、仮に同表明及び保証が正確でなかったことによりXに損害が発生した場合には、その損害を賠償し、又は譲渡価格の変更に応じること、が合意されていました。

その後、株式譲渡が実行されたが、実行後に、XがYに対し、株式譲渡実行前における、Aの純資産額が変動したこと及び簿外債務の存在が判明したことから、株式譲渡契約上の価格調整条項(上記①)に基づく譲渡価格の減額及びYの表明保証違反に基づく損害賠償(上記②)を求めた事案です。

 

2 争点

株式譲渡契約上の価格調整条項に基づく譲渡価格の減額の当否

 

3 裁判所の判断

上記争点においては、不動産について、譲渡価格の調整に際して考慮すべき資産となるか否かが争われたところ(不動産以外の点については、積極的に争われませんでした。)、裁判所は、「株式譲渡契約において、譲渡代金を精算する旨の条項が設けられる趣旨は譲渡価格決定の基礎となる対象会社の財産状況が試算された日(基準日)から実際の株式譲渡の日までの間に、対象会社の流動資産自体又はその評価に変動が生じる可能性があることを考慮してのものであると解される」とし、「不動産は、固定資産であって、基準日から譲渡日までの間という比較的短期間(本件では約1ヶ月半)であれば、かかる変動が生じる可能性は低いというべきであるから、精算金の額を計算するに際して考慮するべき資産とはならない」と判示しました。

 

4 本判決について

本判決が述べるように、本件のような価格調整条項が設けられる趣旨は、譲渡価格決定の基礎となる対象会社の財産状況が試算された日(基準日)から実際の株式譲渡の日までの間に時間的間隔が生じる場合には、その間に対象会社の資産・負債額が変動する可能性がある点にあります。

もっとも、どの範囲の変動が価格調整の対象になるのか、という点が、本件裁判で争われた主な内容でした。

本件では、問題となった不動産の評価額が譲渡価格の決定にあたって当事者間で合意されていたこと、基準貸借対照表において、評価額の変動が生じる可能性がある項目については事前に印を付していたこと、基準日から株式譲渡日までの期間が比較的短期間であったこと(約1ヶ月半)といった事実関係から、同不動産を譲渡価格の調整に際して考慮すべき資産とはならないと判示しました。

このように、本判決は、上記の個別事情を前提とした事例判断ではあるものの、株式譲渡契約において、譲渡価格決定の基礎となる対象会社の財産状況が試算された日(基準日)から実際の株式譲渡の日までの間に時間的間隔が生じる場合の紛争予防の観点から参考になる判例であると考えます。

 

 

次回は、本判決の内容も踏まえて、株式譲渡契約の際の注意点について検討します。

(文責:三村雅一)

2017年10月19日 10:55|カテゴリー:未分類コメントはまだありません

ベンチャー企業の経営陣が株式を保有する場合に気をつけるべき3つのこと

0.はじめに

 

2017年9月、私(森理俊弁護士)の所属する事務所が、森法律事務所から、アクシス国際法律事務所に変わりました。場所や電話番号は、変わっておりません。

 

新事務所であるアクシス国際法律事務所では、社会や顧客に、軸(Axis)を示し、事業やなすべきことを促進したいと考えている人や組織のベスト・パートナーになると決意し、プロフェッショナルとしての十分な価値を提供できる体制を構築するべく、日々努力しております。

 

新事務所をスタートさせたこともあり、最近、中断していたこのブログを再開します。

 

1.ベンチャー企業の経営者の悩み

 

さて、ベンチャー企業を経営するにあたっては、様々な悩みがあります。どのような事業を展開するかという中心的な問題のほかに、組織としての中心的な問題として、人の問題があり、お金の問題があります。この二つの問題は、切っても切り離せないものであり、正解があるわけではありません。

 

というのも、その組織に参加する人が、何に意義を感じるか、チームメートと仕事することを楽しい又は有意義と感じているか、人生において何を大切にしているか、等の問題と切り離せないからです。とはいえ、経営者は、なんらかの解を出さなければなりません。一般には、フルタイムでコミットするメンバーには、生活できるだけ以上の現金を支給し、且つ、共通の目標に向かうためのインセンティブを提供しなければならないでしょう。インセンティブは、ビジネスそのものの社会的意義、個としてのビジネススキルの成長、株式又はストックオプションからもたらされる金銭等が考えられます。

 

今回は、複数の経営陣や幹部が株式を保有する場合について、考えます。

 

2.ベンチャー企業の経営陣や幹部が株式を保有する場合に気をつけるべき3つのこと

 

(1)気をつけるべき3つ
複数の経営陣や幹部が株式を保有する場合、以下の3つです。
・最終的に意思決定できるシェア割にすること。
・誰かがいつか離脱しても、組織として存続できるようにすること。
・約束事は明文化して、できれば、署名又は押印すること。

 

(2)最終的に意思決定できるシェア割
まず、ベンチャー企業のように、素早い意思決定が必要な組織、社長の意思決定が極めて重要な組織、代わりの社長を探すのが困難な組織では、2人の場合は、50:50にしない、3人の場合は3分の1ずつにしない、ということです。2人の場合に、その2人の意見が対立すると、組織として最終的に意思決定ができないことになります。3人の場合は、2:1の構造になり、うち1人を追い出すという悲劇が待ち受けることになります。2人の場合は51:49にする、3人の場合は、52:24:24にする等、少なくとも経営陣間では、最終的に意思決定できるシェア割にすることをお勧めします。重要な事由に関しては、協議事項としたり、全員の同意や3分の2の同意等という決め事をしておくことも考えられるかもしれません。

 

特に、対等な三頭政治というものは、機能しないのではないかと思います。古代ローマから帝政ローマに移行するときには、二度の三頭政治(Triumviratus)がなされました。第1回は、カエサルとポンペイウスの戦いという大規模な内戦になりましたし、第2回は、オクタウィアヌスが他の2人を追いやることで帝政を確立することになりました。

 

三人が経営陣として機能する場合は、よほどの信頼関係があるか、1人が強烈なリーダーシップかカリスマがあり、他の2人がそれをサポートするような体制であるかのどちらかではないかと考えます。対等な3人による三頭政治がうまく機能した例を私はほとんど知りません。どなたか知っていれば、個別に、私にお伝えください。

 

(3)組織として存続できるようにすること
次に、組織から離脱した者が株式を保有し続けることは、様々な問題を生じることになります。残念なことに、長年組織を運営していると、当初は共通の夢を持っていた経営陣同士といえども、別れることがあります。
組織から離脱した者に、配当権などの株主権を与え、いつまでも株主総会招集通知を送らなければなりませんし、そのあと、仮にIPOできたとしても、組織の成長に一切関与しなかった者が、利益を受け取ることになり、”フリーランチである”といった不公平感が生じることになります(ここでは経営陣が株式を取得した時の株価は低く、ファイナンス的な寄与はあまりなかったことを前提としています。)。

したがって、経営者間で株式を保有する場合は、組織から離脱した場合に備えて、株式売渡請求権を定めて、離脱した者から株式を買い取れるようにしておいた方がよいです。ここでは、株式売渡請求権の発動事由と株価を明確にしておく必要があります。

 

(4)明文化すること
最後に、上記の約束事は、創業者間(経営者間)契約書といった形で、文書化して、できれば署名又は押印して、法的にも有効であることを明確にしておくことをお勧めします。
(文責:森理俊弁護士)

2017年10月01日 21:29|カテゴリー:ベンチャー・ビジネスコメントはまだありません

新事務所開設のご挨拶

 平成29年9月1日をもって、アクシス国際法律事務所を設立いたしましたので、ご報告とご挨拶を申し上げます。
 新事務所設立にあたって、私たちは、「弁護士の使命を貫徹し、プロフェッショナルとしての『本物』の価値を全力で提供し続けることによって、より良い社会の構築に貢献する。」との理念を掲げました。
 最先端の実務を取り扱ったベンチャー法務の実績ならびにアメリカ・中国・台湾・ベトナムにおける実務経験を活かしながら、全員ががっちりとスクラムを組んで、新事務所を運営していきたいと存じております。
 事務所名に採用した「アクシス」には、「基軸」という意味に加えて、多元的な指標のもととなる「座標軸」という意味があります。私たちは、今後に予想される社会の多様な法的ニーズに柔軟に即応することを目標として、常に高い志を保ちながら絶えざる成長を目指し、挑戦と研鑽を積みつつ、新事務所の理念を実現したいと考えております。
 皆様には、新事務所の理想と目標にご理解をいただき、今後ともご支援とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

2017年09月19日 17:14|カテゴリー:その他コメントはまだありません

お知らせ「第7回SUEセミナー -ベンチャー企業のファイナンス 実務と法務から-」の開催

大阪イノベーションハブにて、『第7回SUEセミナー -ベンチャー企業のファイナンス 実務と法務から-』を開催することになりました。

起業家やベンチャー企業経営者が、エクイティー・ファイナンスをするときに、どのような点に留意して資本政策や投資家へのプレゼンテーションを行なえばよいか、投資契約書や投資手法の選択において気をつけるべきことがないかを解説します。
また、ベンチャー・キャピタリストである出口彰浩さんをお迎えして、実務上の観点や動向もお伝えします。

イベントの後には、ネットワーキングディナーを開催する予定です。
概要及び申込みは、こちらからご覧いただけます。

【日 時】 2016年3月15日(火) 18:00~20:00 (開場17:30)
【会 場】大阪イノベーションハブ(グランフロント大阪 ナレッジキャピタルタワーC 7階) 案内図(PDF)
【参加費】 2,000円(税込)
【ウェブページ】 http://startup-engine.com/event/846
【ネットワーキングディナー】 夜8時から、開催予定(参加費2,000円)(先着40名様)

お申し込みは、こちらからお願いします。

代表取締役の全員が日本に住所を有しない内国株式会社も登記可能になりました

 
法務省は、平成27年3月16日付けで、下記のとおり、取扱いを変更しています。

 「昭和59年9月26日民四第4974号民事局第四課長回答及び昭和60年3月11日民四第1480号民事局第四課長回答の取扱いを廃止し,本日以降,代表取締役の全員が日本に住所を有しない内国株式会社の設立の登記及びその代表取締役の重任若しくは就任の登記について,申請を受理する取扱いとします。」
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00086.html

 従前、代表取締役のうち、少なくとも1名の住所は日本になければ登記申請は受理されませんでした。また、取締役会設置会社以外の会社の場合、取締役の少なくとも1名の住所は日本になければ登記申請は受理されませんでした。

 上記取扱いの変更により、代表取締役の全員が外国に居住していても、登記可能になるものと思われます。なお、取締役会設置会社以外の会社の場合、取締役の全員が外国に居住している場合の登記の取扱いは、上記の取扱いの変更と同様に変更されるかは、明確ではありません(私が変更を発見できていないだけかもしれません)。ただ、同様に変更される可能性はあると思います。

 したがって、海外在住者が代表取締役という内国法人が、事実上、許されることになりました。なお、代表取締役の氏名・住所を登記しなければならない点(会社法第911条第3項第14号)は変わりませんので、登記の添付書面には、当該代表取締役の住所に関する宣誓供述書又は在留証明書が必要になると思われます(実際の登記実務については、ご依頼の弁護士若しくは司法書士、又は法務局にご確認下さい。)。

 また、外国会社が日本において取引を継続しようとするときは、日本における代表者を定めなければならず、この場合に、その日本における代表者の一人以上は、日本に住所を有するものでなければならない点(会社法第817条第1項)に変更はありませんので、注意が必要です。

2015年03月19日 11:23|カテゴリー:企業法務コメントはまだありません

会社法の監査役設置会社と平成26年会社法改正

非常に久しぶりの更新です。
今回は、平成26年会社法(平成26年6月27日公布(法律第90号))改正に関して、ややマイナーではあるものの、会社法務上、見逃せない点を取り上げます。

会社法の監査役設置会社とは、会社法第2条第9号により、監査役の監査の範囲が会計に関するものに限定されていない監査役を置く株式会社をいいます。

すなわち、監査役がいても、「監査役設置会社」ではない株式会社が存在します。
特に、資本金の額が1億円以下の小会社で非公開会社の監査役は、整備法(会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律)第53条の規定により、定款を変更しない限り、定款に監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定め(会社法第389条第1項)があるものとみなされます。

したがって、大多数の中小企業は、監査役がいたとしても、会社法の「監査役設置会社」ではない場合にあたることになります。

この点が、いわゆる株主代表訴訟を提起しようとする場合に問題になることがあります。
株主代表訴訟を提起しようとする株主は、まず、会社を代表する者(会社法第386条)に対し、提訴請求(責任追及等の訴えの提起の請求)する必要があり、この会社を代表する者を選択する場合に、問題となるのです。

会社法の監査役設置会社の場合、取締役に対する提訴の請求は、監査役宛に行うことになりますが、非監査役設置会社では、代表取締役(会社法第349条第4項)宛となります。非監査役設置会社では、代表取締役の責任を追及するために、その代表取締役宛に、提訴請求をするという、一見奇妙な請求をしなければなりません。

ところで、現在の会社法では、監査役を置く限り、(非監査役設置会社であっても)登記簿上「監査役設置会社」と記録され(会社法第911条第3項第17号)、登記事項証明書を見て「監査役設置会社」と記載されていても、会社法上の監査役設置会社ではないことがあり、混乱を招いていました。株主は、提訴請求前に正確な定款を確保しなければ、監査役設置会社であるか否かが判然としないのです。

今回の会社法改正で、会社法第911条第3項第17号イとして、「監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社であるときは、その旨」が登記簿に記録されることになりました。

したがって、今回の会社法改正後、株主代表訴訟を提起したいと考える株主は、会社の現在事項証明書等をチェックして、「監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定め」の有無をチェックすることで、監査役階設置会社であるかを知ることができるようになるはずです。

なお、広く影響があるという意味では、今回の会社法改正により、監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある場合に、その株式会社は、その旨の登記申請をしなければなりません(会社法施行前から存在する会社で、会社法施行後、特にこの点について定款変更をしていない小会社は、原則として、登記義務が生じます。)。但し、改正法施行時に当該定めのある会社は、改正法施行後最初に監査役が就任し、又は退任するまでの間は、登記をすることを要しないとされています(改正法附則第22条第1項)。

2014年12月05日 16:12|カテゴリー:企業法務コメントはまだありません

お知らせ「Startup Engine 2014」の開催

今年も、昨年に引き続き、起業家やそれをサポートする方々を対象とした『スタートアップエンジン2014』を開催することになりました。今年の場所は、昨今ベンチャー界隈でホットな、大阪イノベーションハブ(グランフロント大阪 ナレッジキャピタルタワーC 7階)です!

今回は、
   イー・ガーディアン株式会社 代表取締役社長 高谷 康久 様、
   株式会社サイバーエージェント 人事本部 全社人事部長 武田 丈宏 様、
のご講演のほか、
   一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会会長 安達 俊久 様
   イー・ガーディアン株式会社 代表取締役社長 高谷 康久 様
   有限責任 あずさ監査法人 パートナー/公認会計士 三宅 潔 様
   株式会社東京証券取引所 執行役員(上場推進担当) 村田 雅幸 様、
という豪華ラインナップで、株式上場の最前線をテーマに、パネルディスカッションをする予定です。

また、イベントの後には、ネットワーキングディナーを開催する予定です。
概要は、こちらからご覧いただけます。

【日 時】 2014年6月13日(金) 13:30~17:30
【会 場】大阪イノベーションハブ(グランフロント大阪 ナレッジキャピタルタワーC 7階) 案内図(PDF)
【参加費】 一般:4,000円(税込) 学生は50名先着で無料!
【ウェブページ】 http://startup-engine.com/event/663
【ネットワーキングディナー】 夜6時から、開催予定(参加費2,000円)(先着40名様)

お申し込みは、こちらからお願いします。

起業について関心のある方、企業内部で新しいことに挑戦する方、ベンチャー企業への 就職や転職を考えたことのある方、ベンチャー・キャピタル等の投資家の方、証券会社等の金融機関で上場やバイアウトを担当されている方、中小企業・ベン チャー企業のサポートをしているプロフェッショナルの方など、多くの方のご参加をお待ちしています。

2014年05月20日 20:15|カテゴリー:未分類コメントはまだありません